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2018年7月4日水曜日

【必読】水素水サーバー購入・販売の注意点(誇大広告、薬機法違反、景品表示法違反、健康増進法違反)

様々な病気の原因といわれる悪玉活性酸素を無害化する。

などの様々な病気に効果があるというような説明のある水素水メーカーがあったとします。


しかし、そういった効果は一切認められておらず、

このような表記は、実は誇大広告、薬機法違反、景品表示法、健康増進法違反になる恐れがあります。

次のようなものを改善するといったものも違反の可能性があります。
・「肥満」
・「アトピー」
・「網膜障害」
・「Ⅰ型糖尿病」
・「腎障害」
・「高血圧」
・「パーキンソン病」
・「不妊治療」
・「酸化ストレス軽減」
・「細胞内シグナル伝達の改変」
・「脂肪の蓄積抑制」
・「脂質代謝活性化」
・「不妊治療」
・「紫外線の細胞へのダメージ軽減」





どのような表記なら安心できるメーカーであるのか?


・水素水生成器は、水道水を電気分解し水素を発生させることで、活性酸素のひとつであるヒドロキシラジカルが抑制された「水素水」を作る装置。

・水素で水の中のヒドロキシラジカルを抑制すること。


・表示されている抑制率のデータは、人体への効果や効能を表すものではないこと(これは記載しているメーカーはあまりないかもしれません。なぜなら、他社との競合により売れなくなってしまいますので)

このような表記のメーカーは安心できると思います。


要点


つまり、「装置で作った水素水の中のヒドロキシラジカルが本当に抑制されていたとしても、それを飲用することで人体に何らかの効果があるかどうかは証明されていない」ということになります。
飲むと健康になるというイメージはあくまで「イメージ」でしかないのです。

何らかの効果があるかどうかを大々的に宣伝しているメーカーは薬事法に抵触する可能性があります。


ではなぜ水素水がこれほど人気なのか?


今では、スーパーやドラッグストアだけではなく、大きなスポーツジムにもよく見かけます。

自分の通っているスポーツジムでも水素水会員というものが存在して、かなりの人が入会しています。水素水サーバーから水をくんでいる人もよく見かけます。

水素水は実は効果があるのでは?と思ってしまいます。



実は正解です。

科学的に証明されていないだけなのです。


科学的に証明されていない【だけ】


「科学的に証明されつつあるが、まだ薬や医療機器として認可を受けるほど十分にデータや手続きが揃っていない」という表現の方が実態に則しています。

薬や医療機器の認可には、お金と時間がかかります。(特に薬の認可には、届け出から何年もの時間がかかるのが普通です)

水素水が科学的に研究されるようになって10年ほどしか経っておらず、仮に十分なデータがそろったとしても、それらが審査され承認されるにはまだまだ時間がかかります。


効果はある?商品化は詐欺まがい?


メーカーは、誇大広告、薬機法や景品表示法、健康増進法の規制により、(仮に科学的に証明されていたとしても)水素水の効果効能を明記できません。

こうした状況により水素の効果が不透明なまま流通してしまっています。

しかし、実際に水素水を飲んでいる人の中には、体調の変化を実感しそれに満足している方が多く、毎日の健康維持に欠かせないアイテムとなっています。

当然その評判は口コミでも広がっており、「家族や知人に紹介されて水素水を飲み始めた」という方も多いです。

確かに、一時期は誇大広告ぎみな販売方法が散見され問題となっていましたが、今ではそれも落ち着き、本当に欲しい人だけが購入できる環境ができつつあります。

 実は私の自宅にも水素水生成器があります。

効果実感までの期間は1ヶ月以内

効果を実感してる方の90%は1ヶ月以内に何らかの効果を実感しています。

体に水素水が合っているか見極めるのであれば、1ヶ月の継続を目安に判断すると良いでしょう。


水素の毒性・安全性について


水素は毒性のない安全性の高い分子です。

もともと水素は深海潜水(ダイビング)の世界で広く使用されており、減圧症や動脈血栓を予防する目的で水素の混合ガスが日常的に使われています。



水素水選びのポイント


水素水の中の水素は拡散性が高く、グラスに注いだ状態だと半日程度で全て抜けてしまいます。

そのため、生成直後のものを短時間で飲用するか、水素を逃がしにくいアルミ製の容器に保存するのが一般的です。

現在の水素水製品の主流は、0.8ppmを超える製品が主流となっています。


水素濃度が高ければ高いほど、より効果も高くなるのか?


必ずしもそうとは限りません。


水素濃度の単位について


水素水の濃度は、水中にある要素を測る単位であるppmやppbを使います。

ppm …パーツパーミリオン(100万分の1)の略で、1Lの水に1mgの量の水素が含まれていることを表します(1ppm=1mg/L)。

ppb …パーツパービリオン(10億分の1)の略で、ppmの1000分の1の濃度となります(1000ppb=1ppm)。

水素水の濃度と効果の関係


以下のようなことが研究でわかっています。

・水素濃度は最終的に体内に0.4ppm(=400ppb)あれば十分。

・水素水を摂取しても約6割(60%)の水素が呼吸とともに体外へ排出されてしまう。つまり4割が体内に残る。

・水素水から水素を摂取する場合、1.0ppm程度の水素濃度が最も効果的。
※中部大学の近藤教授らの研究グループが実証しています。

(参考)
水素濃度1.0ppm以下なら水素濃度0.4ppmよりも0.8ppmの方がより効果が得られ、水素濃度1.0ppm以上なら水素濃度1.2ppmも1.4ppmでも効果は関係ない。

0.4ppmの場合:6割が体外へ排出=体内に0.16ppm
0.8ppmの場合:6割が体外へ排出=体内に0.32ppm
1.0ppmの場合:6割が体外へ排出=体内に0.40ppm
1.2ppmの場合:6割が体外へ排出=体内に0.48ppm(0.4ppm以上)
1.4ppmの場合:6割が体外へ排出=体内に0.56ppm(0.4ppm以上)



高濃度の水素水製品が必ずしも良いわけではない

容器に圧力をかけて水素を押しこんだり、密閉容器の中で発生させ続けていれば水素濃度は濃くなりますが、通常1.57ppmが水素濃度の飽和値であることが計算によって科学的に証明されています(普通の圧力において水素が溶ける最大値が1.57ppm)。

水素水製品の中には、2.0ppmから7.0ppmの濃度で販売しているものもありますが、これは容器内で圧力がかかった数値なので、蓋をあけた瞬間、常圧になり水素は抜けていってしまいます。


市販されている水素水に水素が入っているとは限らない



「水素水」と表記されているにもかかわらず、実際にはほとんど水素の入っていない粗悪品が一部では流通しています。

そうした粗悪品を手にしないためには、水素水の選び方を少しでもしっておくといいです。

基本的には 日本水素水振興協会により証明されているものを選ぶ方が安心です。

水素水を初めて飲む


アルミパウチやスティックタイプの水素水が適しています。

【メリット】
最初に手にする水素水として最も失敗が少ない。

【デメリット】
「価格が高い」というデメリットがあり、それが原因で効果を実感しているにもかかわらず、継続を断念する人も少なくありません。

水素水を長期的に飲みたい


そこで「水素水の効果を実感した。継続したいからもっと安価に水素水を飲みたい」というニーズに応えるのが、水素水サーバーと水素水生成器です。

選び分けとしては、3人以上のご家族で飲まれるのであれば水素水サーバーが1~2人で共有するのであれば水素水生成器を選ぶと良いです。

スーパーやドラッグストアでよく見かけるアルミボトルタイプの水素水は推奨しません。
アルミボトルは再密封が困難な上、運搬時に中の水素水が震とうしやすいため、水素が抜けやすいからです。

2018年6月26日火曜日

【ペットにも水素水!】ハムスターが元気でいるために!トリハロメタンが基準内でも危険!クロロホルムの場合

先日、うちで飼っているジャンガイアンハムスターの家の掃除をしました。


今回は、ジャンガリアンハムスターをいつまでも元気に育てる方法を紹介したいと思います。

若干、細かい化学的な説明もありますので、割愛して読んでください。






食事


ハムスターといえばひまわりの種がイメージされると思います。


そんなイメージの人も多いですが、実は脂質がとても多く、そればかり食べていると肥満になってしまいます。


栄養バランスの優れたミックスされた食事を上手く使って、ハムスターにあった食事をさせてあげましょう。


ですが、うちのハムスターもひまわりの種が大好きです。

去年の夏に庭で植えていたひまわり2本から収穫したひまわりの種が底をつき、今はホームセンターで売っている殻なしのひまわりの種をあげています。

ものすごい勢いで口に入れて、家のどこかに隠してはまた戻ってきます。

習性なのでしょうね。




ストレス


ジャンガリアンハムスターは比較的人に懐きやすい品種。


とはいっても、中には臆病で人が苦手な固体もいます。



こちらがスキンシップを取りたいと思っても、ハムスターのほうはそう思っていないことも多いので、無理やり触って過度にストレスを溜めないようにしましょう。


うちのハムスターもペットショップで飼って1ヶ月くらいは、何をするにしても「ジーッ」といってました。
今では、手に乗ってきます。





運動



運動は、肥満を防止するだけでなく免疫力を高める効果もあるので、広いケージを使うか回し車を用意して、運動できる環境を作ってあげましょう。

自分は1日に1回か2回、ケージの外に出してあげてます。その際に、見失わないようにしています。

あと、コンセントのある場所には行かないように箱でガードしています。



 水(トリハロメタン対策)



★トリハロメタンのうちクロロホルムおよびブロモジクロロメタンについてはIARC(国際がん研究機関)においてGroup 2B(発癌性があるかもしれない物質)として勧告されています。

今回はこのクロロホルムの基準がハムスターにとって、問題ないか検証しました。


水質基準を満たしていても、それは人間に対してであって、ハムスターにとっては、もっと低いレベルの濃度でないと害があるからです。


 クロロホルムとは


クロロホルムは、浄水過程で、水中のフミン質等の有機物質と消毒剤の塩素が反応して生成されるトリハロメタンの主要構成物質です。

水質基準値:0.06mg/L



水質基準値の算出方法



評価値の算出

評価値の算定に当たっては、WHO 等が飲料水の水質基準設定に当たって広く採用している方法を基本とし、食物、空気等他の暴露源からの寄与を考慮しつつ、生涯にわたる連続的な摂取をしても人の健康に影響が生じない水準を基として設定している。

具体的には、閾値があると考えられる物質については、基本的には

・1 日に飲用する水の量を2L

・人の平均体重を50kg(WHO では60kg)

・水道水由来の暴露割合として、TDI の10%(消毒副生成物は20%)

を割り当てとする条件の下で、対象物質の1 日暴露量がTDI を超えないように評価値を算出している。




それでは、実際にクロロホルムの算出を説明します。


評価値(クロロホルム)
TDIは、LOAEL:15 mg/kg/dayに週6日投与による補正を行い、不確実係数:1000(個体差と種間差それぞれに10、LOAELの使用による係数10)を適用し、12.9μg/kg/dayと求められます。


消毒副生成物であることにより、TDIに対する飲料水の寄与率を20%とし、体重50kgのヒトが1日2L飲むと仮定すると、評価値は0.06mg/Lと算定されます。



まず、TDIについては簡単に説明すると、

Tolerable Daily Intake(耐容一日摂取量):ヒトが摂取しても健康に影響がない、汚染物質の一日あたりの摂取量。


クロロホルムの水質基準値の算出式=12.9×50/2×0.2=64.5μg/L=0.064mg/L≒0.06mg/L

ここで、

①12.9はクロロホルムのTDI

②50は50kgの人の体重(日本の水質基準は体重50kgをもとに算出される)

③2は1日に飲用する水の量:2L(日本の水質基準は2Lをもとに算出される)

④0.2はTDIに対する飲料水の寄与率:20%=0.2(クロロホルムは消毒副生成物なので20%)


(参考)
単位μg(マイクログラム)はmgの1000分の1、mgはgの1000分の1
つまり、1000μg=1mg、1μg=0.001mg

クロロホルムの水質基準値 



以上で、クロロホルムの水質基準値が0.06mg/Lと求まりました。


ハムスターへこの基準値が妥当であるか検証 



ここで、新たな見解として、ハムスターにこの0.06mg/Lが妥当なのか検証してみました。
なぜかというと、ハムスターも家族の一員であると私は考えているからです。


ジャンガリアンハムスターの場合



①体重40gの場合=0.04kg
※オスの適正体重は35gから45グラムで、メスは30gから40gです。

②1日に飲用する水の量:10mL=10mg=<strong>0.01mg


検証結果


クロロホルムの水質基準値の算出式(ジャンガリアンハムスター)=12.9×0.04/0.01×0.2=10.32μg/L=0.01032mg/L≒0.01mg/L


なんと、ジャンガリアンハムスターの場合では、0.01mg/L以上では発ガン性の恐れがあるのです。


例えば、クロロホルムの値が0.03mg/Lの場合には、水質基準を満たしていても、それは人に対して満たしているのであって、ジャンガリアンハムスターの場合では、0.01mg/L以上なので発ガン性の恐れがあるのです。






【対策】


以上のように人よりも体の小さなハムスターでは、水質基準以内であっても危険な場合があります。

水質基準が人を基準に策定されたという背景がその原因です。しかし、ハムスターも家族の一員です。

それでは、ハムスターを守るためにどのようにすれば良いでしょうか?



対策方法

①沸とうさせる。



(確実な方法)
トリハロメタンは、煮沸すると最初の3~4倍に増加し、10分以上煮沸することで少しずつ減少し、50分でゼロになります。

つまり、トリハロメタンの危険性から回避するには50分煮沸を続ける必要があるのです。


沸とうさせると、 トリハロメタンは気化して水中から除去することができます。

このときに10分以上沸とうを続けてください。

トリハロメタンは、沸とうして5分程すると一時的に水中濃度上昇しますが、さらに沸とうを続けると蒸発するため、除去することが可能です。

5分程度で沸とうを止めてしまうと、逆にトリハロメタンが増加してしまうので注意が必要です。

電気ポットでは、沸とう操作を数回繰り返すことで除去することができます。


②活性炭にとおす



活性炭の表面には目では見えない小さいすき間が空いていて、そのすき間に色々なものを取り込む性質があります。

残留塩素と同様にトリハロメタンも活性炭に吸着されるため、除去することができます。

ただし、活性炭の吸着量には限度があるため、市販の浄水器等で活性炭吸着装置のついたものをご使用になる場合は、適正な交換時期を守って使用して下さい。


③最も確実な方法


ここで知ってほしいのは、水道水は煮沸するだけでは絶対に安全とは言えないという事です。

(トリハロメタンは塩素との反応で生成します)

そこで、水道水を煮沸する前に、塩素をはじめ水道水に含まれる全ての有害物質を取り除く必要があります。

そのために家庭で出来る一番確かな方法として浄水器でろ過する以外安全な方法は今のところないと思われます。


要するに、一番確実なのは、次の通りです。
活性炭付きの浄水器でろ過する→50分煮沸する。



まとめ


化学物質の水質基準は人を基準に定められたものなので、ハムスターなど体の小さな動物に対しては十分でない場合があります。

そのためには、化学物質を十分に除去してペットに与える工夫が必要です。


水素水の必要性

体内の悪玉活性酸素を除去してくれる水素水は人間はもちろんのこと、ペットにも良いというのは知っていると思います。

具体的には、水素水はペットのこのような症状の緩和にとても期待ができるのだとか。


軟便や下痢
体臭や口臭、便の臭い
腎不全等の内臓疾患
毛並の悪さ


これを見ると可愛いペットが少しでも健康で暮らしていけるように、水素水を与えたくなりますよね?






ペット用の水素水で注意すべきポイント




例えばペット用の水素水として有名な「ペットの贅沢水素水」について見てみるとこんな感じになっています。



【ペットに優しいミネラルゼロの天然水】




ペット専用飲料水は軟水が良いとされるのはなぜでしょうか?


その理由の一つが、「尿路結石症」の予防です。

尿路結石症とは、腎臓や膀胱、尿管、尿道など、尿を作って排出する器官のなかで特定の物質が結晶化してしまう病気のこと。

結晶化した物質、つまり「結石」は尿管を刺激し、排尿時に痛みを感じたり、血尿が出てきたりなどの症状が出ます。

さらに、結石が大きくなると尿管を塞いでしまい、膀胱に尿がたまり急性腎不全を引き起こすこともあります。

人間の場合は、男性に多く、日本人男性の11人に1人程度が尿路結石症を患うといわれているが、実は犬や猫もかかりやすいのです。

 

尿路結石症の原因


 尿路結石症の原因の一つとされているのが、ミネラルの過剰摂取です。

つまり、ペット専用飲料水の多くがミネラル含有量の少ない軟水であるというのは、尿路結石症を予防するためです。

 


ペットに専用のミネラルウォーターをあげるなんて贅沢なのでは?


そう思う人もいるかもしれませんが、尿管結石症は、激しい痛みを伴ううえに、再発しやすい病気である。ペットの苦しむ姿を見たくないという飼い主にとっては、ペット専用飲料水も決して贅沢ではないのです。

 近年、ペットのためにウォーターサーバーを利用するケースも増えています。そういう意味では、軟水のウォーターサーバーを家庭に備え、家族とともにペットにもあげるというのは一番効率的かもしれません。


人間よりも体の小さいペットに水素水を飲ませても大丈夫?


水素水は、通常私たち人間が飲料水として摂取するものです。
犬や猫に飲ませて大丈夫なのでしょうか?

結論から言うと、犬や猫などのペットに飲ませても問題はありません。

犬や猫だけでなく、ウサギハムスターなどの小動物、鳥などにも水素水を飲ませることができます。


日本名水百選にも選ばれている熊本白川水源の湧き水を使用しています。

熊本白川水源の湧き水は、猫の体にも優しい軟水で、まろやかで美味しい水。

また、ミネラルもゼロを実現。

天然水を超微細孔フィルターに通すことで、不純物やミネラルが除去されているのです。

「ペットの贅沢水素水」の成分
・pH/7.6
・硬度/0
・カロリー/0kcal
・ナトリウム/0mg
・カリウム/0mg
・マグネシウム/0mg
・カルシウム/0mg
・シリカ/0mg

おすすめする理由(トリハロメタンがない)


普段私たちが飲む水道水ですが、塩素が除去されているのです。
そもそも水道水の塩素は、殺菌目的のもの。

塩素殺菌すると、クロロホルムのようなトリハロメタンができてしまいます。

水道水質基準という法律で塩素消毒の義務がなされているので、水道水に塩素やトリハロメタンが含まれるのは、防ぎようがありません。

しかし、

ペットの贅沢水素水は消毒の必要がないので、トリハロメタンの心配はありません。

ペットの贅沢水素水は水道水の区分ではなく、食品の区分です。食品衛生法の規定で定められています。


加熱による処理も行わており、適度な高熱によって瞬間的に殺菌処理を施しています。


以上読んでいただきありがとうございました。

2018年6月14日木曜日

【2018年度版】浄水器の正しい買い方 浄水器協会引用

浄水器協会とは



一般社団法人浄水器協会は、浄水器に関する我が国唯一の業界団体で、消費者に「安心でおいしい水」を提供することをコンセプトに、会員が浄水器について「優良品の製造」「良識ある販売」「正しい使用方法の徹底」「製品の安全」を目標として活動する団体です。


適合マーク



 〇浄水器協会では、浄水器、浄水シャワー、RO浄水器に対して規格基準を設け、これに合格した商品に、それぞれ「適合マーク」の表示を認めています。

〇適合マークがついた商品は、安心してお求めいただくことができます。

〇これらのマークを確認し、自分の用途に合った商品を選ぶようにしてください。

 <20180528064054 /p>

〇逆にこの適合マークのない商品は怪しいので注意してください。






適合マーク商品とは



浄水器協会では、従来より「家庭用品品質表示法」等の法令に規定されている浄水器の性能や品質等の表示方法、その内容についてご説明してまいりましたが、消費者の方々から、どの商品が信用できるかといった等の問い合わせも多く寄せられてきました。 こうした背景のもと、浄水器協会として浄水器の信頼を確保するため、法令を含めて独自の規格基準を設け、これに適合した製品について「適合マーク」を表すことにしたものです。






なお、適合要件と運用の概略は以下の通りです。


  • 浄水器の除去性能基準として、JIS規格及び浄水器協会基準に定めた試験方法によって試験を行い、その結果にもとづいて表示すること。


  • 浄水器の構造及び材質について、安全であり有害な物質が浸出してこないこと。


  • 浄水器の表示表現が法令によって適切に表示され、消費者の誤認を生じないこと。


  • 適合要件については、学者、専門家など第三者委員が評価して決済する。



適合マークのある会社名と商品は下の通りです。


下に記載されている会社と商品以外は怪しいので、買うのは避けた方がよいです。

まれに会社が認められている場合でも、認められてない商品があるかもしれませんので注意してください。



要するに平成30年4月27日現在、認められているものは下のものだけです。








【浄水器適合マーク商品】


20180528064154



★会社名:三菱ケミカル・クリンスイ
http://www.cleansui.com/shop/g/gMD101NC/

 ★商品名
・クリンスイ MONO MD101
・クリンスイ MONO MD102
・クリンスイ MONO MD103
・クリンスイ ポット CP005
・クリンスイ CSP CSP601
・クリンスイ CSP CSP602
・クリンスイ F402
・クリンスイ N301
・クリンスイ UZC2000
・クリンスイ CG104-WT


★会社名:東レ
http://www.torayvino.com/product/
 ★商品名
 ・トレビーノ カセッティ203X
 ・トレビーノ PT PT302
 ・トレビーノ カセッティ204MX
 ・トレビーノ カセッティ205MX
 ・トレビーノ カセッティ206SMX
 ・トレビーノ カセッティ307MX


★会社名:ダスキン
https://biz.duskin.jp/item/water/
 ★商品名
 ・おいしい水プチⅡ
 ・おいしい水アルファ
 ・おいしい水プラス


★会社名:ウォーターエージェンシー
https://www.water-agency.com/
★商品名
・アクアピュアNH-100
・アクアピュア デラックス Aquapure DX



★会社名:メイスイ
https://www.meisui.co.jp/products/family02/
★商品名
・M-100
・M-85
・M-75
・Ge・1Z
・NFX-OC
・NFX-LC
・NFX-MC
・NFX-LZ


★会社名:トクラス
http://www.toclas.co.jp/support/cartridge/list.html#jc301
★商品名
 ・専用水栓型電子浄水器OHB10J
 ・JC-301
 ・JC-401


★会社名:ダックス
http://www.dax-anoa.com/
★商品名
 ・アノアANOA-WH-01

★会社名:ジャスト
http://waterstand.jp/
★商品名
  ・ナノラピア ネオCHP-261N


以上が【浄水器適合マーク商品】のものです。






【浄水シャワー適合マーク商品】


20180528064309


★会社名:三菱ケミカル・クリンスイ
http://www.cleansui.com/shop/g/gSY102-IV/
 ★商品名
 ・浄水シャワー SY102-IV
 ・浄水シャワー SK106W-GR


★会社名:TOTO
https://jp.toto.com/products/faucet/bath/shower_head/index.htm
★商品名
・ビタCシャワー2THY718-2


★会社名:LIXIL
http://www.inax-online.com/shopdetail/007002000001/brandname/
 ★商品名
 ・CCシャワー BF-6E



 ★会社名:ダスキン
https://biz.duskin.jp/item/water/
★商品名
・シャワーヘッド型浄水器浴室用
・浴室用浄水シャワーJS2


★会社名:水生活製作所
https://www.mizsei.co.jp/hvs/p-catalog/p-jyosui/js211.html
 ★商品名
 ・JOWER JS211-G


以上が【浄水シャワー適合マーク商品】のものです。




【逆浸透膜(RO)浄水器適合マーク商品】



20180528064346



★会社名:日本食品薬化
http://jfc-shop.com/?mode=cate&cbid=988857&csid=0
★商品名
・吟水 キッチントップ ROTEC ENERGY RB-750P
・吟水 プロスペック ROTEC ENERGY RB-150P


★会社名:環境向学
http://aqua-street.com/
★商品名
・アクアストリートASDHO-1DF
・災害時対応逆浸透膜浄水装置 PVROS(ピブロス)
・ウォーター リフィル ステーションASWRS
・逆浸透膜純水自動販売機ASDWS-8000M


★会社名:販売元:コスモヘルス、製造元:マーフィード
http://www.cosmohealth.co.jp/
★商品名
・Aqua RichⅡ


★会社名:マーフィード
http://aqua.marfied.co.jp/products/clean/bi-400.html
★商品名
 ・ピュアマーメイドAI-400
 ・マーフィードウォーターザプレミアムDP-400
 ・自然の泉 PC-400
 ・自然の泉BI-400



以上が【逆浸透膜(RO)浄水器適合マーク商品】のものです。













浄水器ってどのようなものか?



  • 浄水器は「安全でおいしい水」をつくるために、水道水に含まれる残留塩素やトリハロメタン等の物質を除去または減少させるものです。



浄水器とは?



・最近では多くの家庭で浄水器が使われるようになりました。でもいったい浄水器とはどういうものなのでしょう。まずは浄水器とは何かということを確認していきましょう。


・浄水器とは、水道水に含まれる物質を除去するものをいいます。


  • 現在、浄水器という名のもとに、いろいろな水処理機具が販売されています。 今、公式に「浄水器」というのは、水道水の中に含まれる残留塩素やトリハロメタン等の物質を除去または減少させる機器をさしており、法律や規格基準によって定められています。


  • 家庭用浄水器の大きなはたらきは、活性炭のもつ多孔質な表面で、化学反応や吸着力をはたらかせ、残留塩素やカルキ臭、カビ臭、そして、有機物を取り除き、そして、ろ過膜(中空糸膜)では、一般細菌やカビ類、赤サビなどを取り除くことです。
 浄水器の目的をひと言でいえば、有効なろ材を組み合わせて、水道水をろ過し、「おいしくて、安心な水」をつくることといえるでしょう。


  • 浄水器は、一般細菌の除去はもちろん、大腸菌類やクリプトスポリジウムなども除去します。これらは本来は水道水としての水道基準に則して除去されているはずです。しかし、万が一に入り込んでいたとしても、中空糸膜などの精密ろ過機能を備えた浄水器や、その他ろ材の工夫などにより、より安心な除去が可能となっています。




カルキ臭についての補足説明


殺菌に使われている塩素

水道水には、細菌汚染を防ぐため、殺菌力が強く、人体に害が少なく、しかも残留効果の高い消毒剤として塩素が用いられています。この塩素は蛇口の段階で1リットル当たり0.1mg以上残っていなければならない(遊離残留塩素)、またクロラミンの形となっている場合(結合残留塩素)は、0.4mg以上残っていなければならないと定められています。
  しかし、一方では、原水に残っていた有機物やアンモニアなどと塩素が反応すると、いわゆるカルキ臭となって強く感じられる、といわれています。その意味で、衛生性とおいしさのバランスが必要になってきます。



ろ過膜(中空糸膜)についての補足説明


ろ材で分けた浄水器のタイプ



  1. 活性炭式

粒状、粉状、繊維状およびブロック状にした活性炭を使っている浄水器です。おもに活性炭のはたらきを利用した浄水器で、簡易型浄水器や、逆に多量の活性炭によって除去性能を持続させた大型の浄水器もあります。

  1. ろ過膜式

ろ過膜(0.4~0.01ミクロンの穴のあいた中空糸膜、平膜など)に水を通して、水道水に含まれる粒子類を除去し、活性炭で残留塩素や有機物を取り除きます。単一のろ材を使用したものよりも、複数のろ材を組み合わせて、相乗効果をもつ浄水器が多く出ています。現在使用されている浄水器の多くは、活性炭式+中空糸膜のタイプです。
  活性炭式+ろ過膜式(中空糸膜)のタイプの浄水器は、活性炭層で残留塩素やカルキ臭、カビ臭の原因となる有機物、トリハロメタン、農薬などを吸着除去し、次のろ過膜で、鉄サビ、カビ、濁り、一般細菌などを除去します。この方式のよい点は、水のおいしさの元となるミネラル成分は除去しないというところです。


  1. 逆浸透膜(RO)式

ろ過膜式で用いられる膜よりも、さらに小さな穴のあいた膜に圧力をかけて水を通過させ、いわば水と異物を分離する方法で、海水の淡水化や医療用に使用されるケースが多く、浄水器としてはアメリカなどで天然水の飲用水化として使用されている場合が多いです。


  1. セラミック式

膜に対して、微細な孔をもつセラミックをろ材に利用した浄水器です。



【一般的な「活性炭+ろ過膜」式の浄水法】
活性炭層で残留塩素やカルキ臭、カビ臭の原因となる有機物、トリハロメタン、農薬などを吸着除去し、次のろ過膜層で、鉄サビ、カビ、濁り、一般細菌などを除去します。水のおいしさの元となるミネラル成分は除去しません。



浄水器を使う上での注意点



★浄水器を使用する上での注意点があります。これを守らないと逆に危険です。


  • 浄水器のご使用に当たっては、必ず守っていただきたいことがあります。それは浄水器に表示されている期間内に、早め早めにカートリッジを交換し、常に安心して水をご利用いただきたい点です。


  • カートリッジ内に滞留した一般細菌については、約5~10秒ほど浄水を流しっぱなしにして、滞留水を捨てることで解消します。銀の抗菌作用を用いたり、紫外線装置などで一般細菌などの繁殖を抑える製品もあります。






RO浄水器について


それでは、ここからRO浄水器について紹介したいと思います。




逆浸透膜は、1950年代アメリカで、海水淡水化を目的として開発されました。

 その後、家庭用飲用水のために使用されるようになりましたが、我が国では「家庭用品品質表示法」にその内容を表示することが規定されました。今般、水道水対応の家庭用逆浸透膜浄水器の製品規格として、浄水器協会自主規格JWPAS R.310が成立しました。

・逆浸透膜浄水器の高い性能を生かすため、飲用井戸水にしばしば浸出すると相談が持ちこまれる有害物質(ひ素(五価)、硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素、鉛)について、附属書によって除去対象物質と規定しました。

・逆浸透膜浄水器は高性能であるだけに、性能を維持するためには、メンテナンスが非常に重要です。JWPAS R.310ではこの部分についても特に規定しています。



ふつうの浄水器とどこがちがう?



「逆浸透膜浄水器」は、RO(アールオー)浄水器ともいいます。ROとは、Reverse Osmosisの略で、逆浸透現象のことをさします。名前はちょっとむずかしそうに聞こえますが、原水をろ過するために特殊な膜を使う浄水器のこととおぼえてください。

RO浄水器に使用されているRO膜(逆浸透膜)は、汚れた水、つまりさまざまな物質が溶け込んでいる水から、水の分子だけを通過させることができます。

いま日本の家庭で広く普及している浄水器は、水道水に含まれている残留塩素を除去することによって、「よりおいしく飲める水」にしたり、塩素と結びつくことによって生じる有害物質を除いたり、蛇口につながる水道管の老朽化や不備に起因する水の汚れを除いたりするのが、主な役目です。

これに対してRO浄水器は、海水の淡水化プロジェクトなどのプロセスの中で開発されてきました。RO浄水器はまったく飲用できないようなレベルの水も浄水する能力があります。

こうしたRO浄水器がもつすぐれた性能が、現在、実用的な家庭用の浄水器として商品化されるようになってきています。



お料理に最適なRO水



RO水は、煮物や汁ものなどのお料理には最適の水です。マグネシウムやカルシウムなどの硬度成分が取り除かれて軟水となり、ダシがきいてたいへんおいしく仕上がります。

とくに京料理などのように繊細な味や香りが要求される場合には、硬度成分をほとんど含まないRO水は、素材の持ち味を損ないにくいため、うってつけの水といえるでしょう。

【お茶・コーヒーにも】
 紅茶、緑茶では、タンニンなどの成分を化学変化させにくいので、香り・色・味がそのまま生かされるという特性があります。コーヒーもおいしく入れることができます。

【炊飯では】
また、食物を変化させるような物質がほとんど取り除かれているため、RO水でご飯を炊くと炊飯器に保温されたお米は、においや黄ばみなどをほとんど感じなくなります。



水関連業界にも不可欠なRO水



【宅配水】
 地下水をRO装置によって浄化し、不純物を取り除き、リユースボトルに入れてオフィスやご家庭に宅配されています。

【清涼飲料水】
いやな臭いや雑味がないので、清涼飲料水をつくる「原水」として利用されています。ふつうは製造場所により水質も違ってきますが、原水の味が異なっても同じ味のコーラや清涼飲料水になるようにと、RO水の特徴を活かした使い方もあります。

【食品・調理業界】
 高い安全性が求められる食品業界では、食材を調理するさいの「加工用の水」として高い評価を得ています。





井戸水も安全に浄水



1887年に日本の近代水道が始まりました。現在は水道普及率97%以上となっていますが、 まだまだ井戸水を利用している地域は多く残っています。 しかし、きれいだと思われてきた井戸水も、現在では、工場や畜産廃棄物・肥料などから 地下へ溶け出した有害物質などで汚染が深刻化しています。

【汚染のおもな原因】

・し尿や下水の浸出にともなう微生物等で、浅い井戸が汚染される。
・肥料や下水由来の無機化合物が混入し、井戸が汚染される。
・重金属による汚染
・ガソリンなどの油汚染
・農薬やトリクロロエチレンなどの有機化合物汚染
・放射性物質による汚染


より安全に井戸水を飲用するためには、健康に悪影響をおよぼす有害物質を除去できる RO浄水器は有効です。近年では井戸水を利用していて、特定物質(おもに硝酸態窒素・ 亜硝酸態窒素など)の値が基準値を超えている家庭は、RO浄水器の購入に対して 補助金を出す市町村もあります。お住まいの各市町村にお問い合わせください。

ただし、井戸水でRO浄水器を使用する場合には、かならず製造元あるいは販売者に ご相談のうえ、設置するようにしてください。



コンパクトな家庭用RO浄水器



RO浄水器のなかでも、水道水を原水とするものを「家庭用RO浄水器」として、「家庭用品品質表示法」にしたがって、性能、材料などの品質表示を行う必要があります。


家庭用RO浄水器では、RO膜や活性炭などのはたらきによって、原水である水道水から残留塩素をはじめとして いろいろな物質を除去します。ほとんどのRO浄水器では、加圧ポンプを装備して、水道水を加圧するタイプのものが多く、電気製品としての安全性も確保されています。


家庭用浄水器として小型化するために、コンパクトなROモジュールが使われていることから、浄水量も少なくなります。そこで浄水をいったんタンクに貯めて、十分な量の浄水を活用できる仕組みのものも 多くみられます。

RO浄水器のろ過の特徴は、「クロスフロー」と呼ばれるろ過方式にあります。これは幾層ものRO膜の表面に原水を通して、水だけを分離し、その他の物質は外へ出してしまうものです。この方式は膜の目詰まりをしにくくするという長所はありますが、処理できる水の量(浄水量)が少なくなります。家庭用の浄水器では、ROモジュールを小型化するため、なおさら浄水量の確保は重要な課題となります。

このことに対応するため、浄水をいったんタンクに貯めて、十分な量の浄水を活用できる仕組みのものも 多くみられます。



活性炭フィルターの併用


すぐれた能力をもつRO膜ですが、少し弱点もあります。それは、膜に影響を及ぼすような物質(たとえば膜を劣化させたり破壊させたりする物質)や、水に溶け込んでいるガス状の物質(炭酸ガスなど)、有機化合物の一部はRO膜では除去しにくいことです。したがって、これらの物質は活性炭フィルターを使って除去しています。




海水を飲料水に変えるRO浄水器



RO膜(逆浸透膜)の技術は、世界80カ国以上で利用されています。利用分野は多岐にわたっており、水処理分野はもとより、食品分野、工業分野、医療分野などでも利用されています。

また、世界では、多くの逆浸透膜による浄水プラントが稼働しており、年間100万立方メートル/日規模で設備が導入されています。 また、災害時や自衛隊の海外支援などでも活用されています。具体的には…

  • 飲用水の不足がちな沖縄や福岡では、RO膜方式による大規模海水淡水化システムが稼働されており、沖縄県では、北谷町、沖縄市、北中条村、中条村、宜野湾市、浦添市、那覇市などへ給水されています。
また、福岡市で稼働中のプラントは、海水から浄水を得ることができる割合(回収率)が60%という世界最高の効率を誇っています。

  • アメリカでは1990年代に、下水処理水や高濃度汚染地域の井戸水の飲用化がはじまり、下水の処理水をRO膜で処理したあと、地下水脈に戻すウォーターファクトリー21というプロジェクトが 開始されました。


  • 日本のルワンダPKO(国際平和維持運動-1994年)の際に、湖からRO膜を使って、難民に 給水を行いました。またカンボジアでの活動では、隊員の飲料水確保のために最新式のRO膜浄水装置 が現地に持ち込まれ、大活躍しました。

  • 自衛隊が、イラク・サマーワで行った給水支援活動において、RO膜式浄水装置が使われました。




RO浄水器でできた水にはどんな特徴があるか?



RO浄水器では通常、RO膜以外にも活性炭フィルターなども使用して、原水に溶けている物質をほとんど取り除いています。そのため有害な化学物質がほとんど含まれない安全な水を得ることができます

ただRO膜の性質として水に溶けているガス状のものは除去できません。他のイオン類が除去されているのに、水道原水に含まれている炭酸ガスは残るため、RO水はわずかに酸性を示すといわれています。

※酸性食品・アルカリ性食品と、水の酸性・アルカリ性とを混同することがよくありますが、これらにはまったく関係ありません。また身体が酸性になるのはよくない、アルカリ性がよいなどと表現する場合がありますが、これらは水の酸性・アルカリ性とはまったく関係ありません。

2018年6月12日火曜日

トリハロメタン 基準内でも、発がん性の危険が! 小児がん!ブロモジクロロメタンの場合


トリハロメタンのうちクロロホルムおよびブロモジクロロメタンについてはIARC(国際がん研究機関)においてGroup 2B(発癌性があるかもしれない物質)として勧告されています。



 水質基準値:0.03mg/L


今回はこのうちブロモジクロロメタンの水質基準値が子供にも妥当かどうか検証してみました。



小児がんの危険性がないか検証しました。








ブロモジクロロメタンとは



 浄水過程で、水中のフミン質等の有機物質と消毒剤の塩素が反応して生成されるトリハロメタンの構成物質であり、その生成量は原水中の臭素イオン濃度により大きく変化します。






 毒性評価

 平成4年の専門委員会以後、基準設定にかかわる新たな知見は報告されていない。

IARCはブロモジクロロメタンGroup 2B(ヒトの発癌性の可能性あり)に分類した(IARC, 1999)。



BDCMはin vitroとin vivoでの多くの遺伝毒性分析で、陰性、陽性の両方の結果を示している(WHO2000)。



従って、平成4年度の評価と同様にAidaら(1992)の報告をで得られたLOAEL:6.1mg/kg/dayをもとに評価値を算定することが妥当である。







水質基準値の算出方法



評価値の算出



評価値の算定に当たっては、WHO 等が飲料水の水質基準設定に当たって広く採用している方法を基本とし、食物、空気等他の暴露源からの寄与を考慮しつつ、生涯にわたる連続的な摂取をしても人の健康に影響が生じない水準を基として設定しています。



具体的には、閾値があると考えられる物質については、基本的には



・1 日に飲用する水の量を2L



・人の平均体重を50kg(WHO では60kg)



・水道水由来の暴露割合として、TDI の10%(消毒副生成物は20%)を割り当てとする条件の下で、対象物質の1 日暴露量がTDI を超えないように評価値を算出しています。









実際にブロモジクロロメタンの算出を説明します。





評価値(ブロモジクロロメタン)




平成4年度の評価と同様に、LOAEL:6.1mg/kg/dayに不確実係数:1000(個体差と種間差それぞれに10、LOAELを使用したことによる係数10)を適用し、TDIは6.1μg/kg/dayと求められる。



消毒副生成物であることによりTDIに対する飲料水の寄与率を20%とし、体重50kgのヒトが1日2L飲むと仮定すると評価値は30μg/L=0.03mg/Lと算定される。




まず、TDIについては簡単に説明すると、



Tolerable Daily Intake(耐容一日摂取量):ヒトが摂取しても健康に影響がない、汚染物質の一日あたりの摂取量。





ブロモジクロロメタンの水質基準値の算出式=6.1×50/2×0.2=300μg/L=0.03mg/L



ここで、



①6.1はブロモジクロロメタンのTDI



②50は50kgの人の体重(日本の水質基準は体重50kgをもとに算出される)



③2は1日に飲用する水の量:2L(日本の水質基準は2Lをもとに算出される)



④0.2はTDIに対する飲料水の寄与率:20%=0.2(ブロモジクロロメタンは消毒副生成物なので20%)



(参考)

単位μg(マイクログラム)はmgの1000分の1、mgはgの1000分の1

つまり、1000μg=1mg、1μg=0.001mg





以上で、ブロモジクロロメタンの水質基準値が0.03mg/Lと求まりました








小児がんの危険性の検証



 ここで、新たな見解として、大人以外の子供にもこの0.03mg/Lが妥当なのか検証してみました。

なぜかというと、子供は体重が軽いため、ブロモジクロロメタンの悪影響を受けやすいと考えたからです。



参考にしたページはこちらです。
https://komidori-info.com/archives/7330



・小児1歳(平均体重9kg) 120~135ml×体重

・6歳(平均体重20kg)       90~100ml×体重



1 小児1歳(平均体重9kg)の場合







①体重9kg



②1日に飲用する水の量:120×9=1080 ml=1.080L




ブロモジクロロメタンの水質基準値の算出式=6.1×9/1.080×0.2=11.33μg/L=0.01133mg/L≒0.011mg/L



検証結果



なんと、小児1歳(平均体重9kg)の場合では、0.011mg/L以上では発ガン性の恐れがあるのです。







例えば、ブロモジクロロメタンの値が0.02mg/Lの場合には、成人では水質基準を満たしていても、それは成人(体重50kg)に対して満たしているのであって、小児1歳(平均体重9kg)の場合では、その悪影響が出る数値は0.011mg/L以下でなければならないので、発ガン性の恐れがあるかもしれません。





2 6歳(平均体重20kg)の場合    









①体重20kg







②1日に飲用する水の量:90×20=1800 ml=1.8L







ブロモジクロロメタンの水質基準値の算出式=6.1×20/1.8×0.2=13.55μg/L=0.0135mg/L≒0.014mg/L





検証結果



なんと、 6歳(平均体重20kg)の場合では、0.014mg/L以上では発ガン性の恐れがあるのです。



 例えば、ブロモジクロロメタンの値が0.02mg/Lの場合には、成人では水質基準を満たしていても、それは成人(体重50kg)に対して満たしているのであって、6歳(平均体重20kg)の場合では、その悪影響が出る数値は0.014mg/L以下でなければならないので、発ガン性の恐れがあるかもしれません。




★このように現在の日本の水道水質基準は、成人に対してのみ、許容される数値ではないかという結論になりました。




対策


 以上のように成人よりも体の小さな子供では、水質基準以内であっても危険な場合があります。



水質基準が成人を基準に策定されたという背景がその原因です。



それでは、子供を守るためにどのようにすれば良いでしょうか?



対策方法



①沸とうさせる




(確実な方法)

トリハロメタンは、煮沸すると最初の3~4倍に増加し、10分以上煮沸することで少しずつ減少し、50分でゼロになります。つまり、トリハロメタンの危険性から回避するには50分煮沸を続ける必要があるのです。



(簡便な方法)

(トリハロメタンはゼロになるかは保障できません)



沸とうさせると、 トリハロメタンは気化して水中から除去することができます。



このときに10分以上沸とうを続けてください。

トリハロメタンは、沸とうして5分程すると一時的に水中濃度上昇しますが、さらに沸とうを続けると蒸発するため、除去することが可能です。



5分程度で沸とうを止めてしまうと、逆にトリハロメタンが増加してしまうので注意が必要です。



電気ポットでは、沸とう操作を数回繰り返すことで除去することができます。



②活性炭にとおす







活性炭の表面には目では見えない小さいすき間が空いていて、そのすき間に色々なものを取り込む性質があります。



残留塩素と同様にトリハロメタンも活性炭に吸着されるため、除去することができます。ただし、活性炭の吸着量には限度があるため、市販の浄水器等で活性炭吸着装置のついたものをご使用になる場合は、適正な交換時期を守って使用して下さい。



③最も確実な方法



ここで知ってほしいのは、水道水は煮沸するだけでは絶対に安全とは言えないという事です。(トリハロメタンは塩素との反応で生成します)



そこで、水道水を煮沸する前に、塩素をはじめ水道水に含まれる全ての有害物質を取り除く必要があります。



そのために家庭で出来る一番確かな方法として浄水器でろ過する以外安全な方法は今のところないと思われます。



要するに、一番確実なのは、次の通りです。



活性炭付きの浄水器でろ過する→50分煮沸する。





まとめ





①化学物質の水質基準は成人を基準に定められたものなので、体の小さな子供に対しては十分でない場合があります。



②そのためには、化学物質を十分に除去してから子供に水を飲ませた方が安心です。



補足1 胎児に対して



胎児に対しては、今回検証しませんでした。



しかし、お腹の中にいる赤ちゃんは胎盤を通して酸素や栄養物質をお母さんから受け取ります。



さらに妊娠後期になるとお腹の中の赤ちゃんは1日に500mlの羊水を飲みます。赤ちゃんだけでなく、お母さんが摂取する水にも気配りが必要です。



補足2 水質基準は変わることがある







水質基準は変わることがあります。



新たな知見が得られれば、より厳しくなることもあります。



今取り上げてはいませんが、水質基準が強化された物質もあります。



近年では、ジクロロ酢酸やトリクロロ酢酸といった物質が水質基準が厳しくなっています。



ですので、現状の基準で絶対に大丈夫であるとは、だれも断定できないのです。

トリハロメタン 基準内でも、発がん性の危険が! 小児がん!クロロホルムの場合

トリハロメタンのうちクロロホルムおよびブロモジクロロメタンについてはIARC(国際がん研究機関)においてGroup 2B(発癌性があるかもしれない物質)として勧告されています。

 水質基準値:0.06mg/L

今回はこのうちクロロホルムの水質基準値が子供にも妥当かどうか検証してみました。

小児がんの危険性がないか検証しました。



クロロホルムとは



浄水過程で、水中のフミン質等の有機物質と消毒剤の塩素が反応して生成されるトリハロメタンの主要構成物質です。



 毒性評価


げっ歯類を用いた長期試験では発がん性は認められるが、WHO(1994)の評価によれば、これらの発がん作用は遺伝毒性に基づくものではないように考えられている。従って、評価値の算定は閾値のある毒性の場合と同様にTDI法に基づき算定されるべきであると考えられる。
WHO(1996)のガイドライン値は、犬の長期間投与試験(Heywood et al., 1979)のLOAEL:15mg/kg/dayに基づいて算定された。
その後、短期間ではあるがNOAELの求められている、マウスの経口投与試験(Larson et al, 1994b in WHO 2000)が報告された。
雌B6C3F1マウスに、クロロホルムを強制経口投与により0, 3, 10, 34, 238, 477 mg/kg/day、週5日で3週間与えた結果、用量依存的変化として小葉中心壊死がみられ、238, 477 mg/kg/dayでは顕著に標識指数が上昇した。組織病理学的変化(細胞致死率と再生過形成)に基づきNOAELは10 mg/kg/dayと考えられる。このデータはHeywoodらの試験結果より得られたLOAELを補強するものであると考えられる。




水質基準値の算出方法


評価値の算出

評価値の算定に当たっては、WHO 等が飲料水の水質基準設定に当たって広く採用している方法を基本とし、食物、空気等他の暴露源からの寄与を考慮しつつ、生涯にわたる連続的な摂取をしても人の健康に影響が生じない水準を基として設定しています。

具体的には、閾値があると考えられる物質については、基本的には

・1 日に飲用する水の量を2L

・人の平均体重を50kg(WHO では60kg)

・水道水由来の暴露割合として、TDI の10%(消毒副生成物は20%)を割り当てとする条件の下で、対象物質の1 日暴露量がTDI を超えないように評価値を算出しています。




実際にクロロホルムの算出を説明します。


評価値(クロロホルム)

TDIは、LOAEL:15 mg/kg/dayに週6日投与による補正を行い、不確実係数:1000(個体差と種間差それぞれに10、LOAELの使用による係数10)を適用し、12.9μg/kg/dayと求められる。

消毒副生成物であることにより、TDIに対する飲料水の寄与率を20%とし、体重50kgのヒトが1日2L飲むと仮定すると、評価値は0.06mg/Lと算定される。

まず、TDIについては簡単に説明すると、
Tolerable Daily Intake(耐容一日摂取量):ヒトが摂取しても健康に影響がない、汚染物質の一日あたりの摂取量。

クロロホルムの水質基準値の算出式=12.9×50/2×0.2=64.5μg/L=0.064mg/L≒0.06mg/L

ここで、

①12.9はクロロホルムのTDI

②50は50kgの人の体重(日本の水質基準は体重50kgをもとに算出される)

③2は1日に飲用する水の量:2L(日本の水質基準は2Lをもとに算出される)

④0.2はTDIに対する飲料水の寄与率:20%=0.2(クロロホルムは消毒副生成物なので20%)

(参考)
単位μg(マイクログラム)はmgの1000分の1、mgはgの1000分の1
つまり、1000μg=1mg、1μg=0.001mg

以上で、クロロホルムの水質基準値が0.06mg/Lと求まりました。


小児がんの危険性の検証 


ここで、新たな見解として、大人以外の子供にもこの0.06mg/Lが妥当なのか検証してみました。
なぜかというと、子供は体重が軽いため、クロロホルムの悪影響を受けやすいと考えたからです。

参考にしたページはこちらです。
https://komidori-info.com/archives/7330

・小児1歳(平均体重9kg) 120~135ml×体重
・6歳(平均体重20kg)       90~100ml×体重

1 小児1歳(平均体重9kg)の場合



①体重9kg

②1日に飲用する水の量:120×9=1080 ml=1.080L

クロロホルムの水質基準値の算出式=12.9×9/1.080×0.2=21.5μg/L=0.0215mg/L≒0.02mg/L


検証結果


なんと、小児1歳(平均体重9kg)の場合では、0.02mg/L以上では発ガン性の恐れがあるのです。

例えば、クロロホルムの値が0.04mg/Lの場合には、成人では水質基準を満たしていても、それは成人(体重50kg)に対して満たしているのであって、小児1歳(平均体重9kg)の場合では、その悪影響が出る数値は0.02mg/L以下でなければならないので発ガン性の恐れがあるかもしれません。

2 6歳(平均体重20kg)の場合    



①体重20kg

②1日に飲用する水の量:90×20=1800 ml=1.8L

クロロホルムの水質基準値の算出式=12.9×20/1.8×0.2=28.6μg/L=0.0286mg/L≒0.03mg/L

検証結果


なんと、 6歳(平均体重20kg)の場合では、0.03mg/L以上では発ガン性の恐れがあるのです。

例えば、クロロホルムの値が0.04mg/Lの場合には、成人では水質基準を満たしていても、それは成人(体重50kg)に対して満たしているのであって、6歳(平均体重20kg)の場合では、その悪影響が出る数値は0.03mg/L以下でなければならないので発ガン性の恐があるかもしれません。



★このように現在の日本の水道水質基準は、成人に対してのみ、許容される数値ではないかという結論になりました。










対策


以上のように成人よりも体の小さな子供では、水質基準以内であっても危険な場合があります。

水質基準が成人を基準に策定されたという背景がその原因です。

それでは、子供を守るためにどのようにすれば良いでしょうか?

対策方法



①沸とうさせる



(確実な方法)
トリハロメタンは、煮沸すると最初の3~4倍に増加し、10分以上煮沸することで少しずつ減少し、50分でゼロになります。つまり、トリハロメタンの危険性から回避するには50分煮沸を続ける必要があるのです。

(簡便な方法)
(トリハロメタンはゼロになるかは保障できません)

沸とうさせると、 トリハロメタンは気化して水中から除去することができます。

このときに10分以上沸とうを続けてください。
トリハロメタンは、沸とうして5分程すると一時的に水中濃度上昇しますが、さらに沸とうを続けると蒸発するため、除去することが可能です。

5分程度で沸とうを止めてしまうと、逆にトリハロメタンが増加してしまうので注意が必要です。

電気ポットでは、沸とう操作を数回繰り返すことで除去することができます。

②活性炭にとおす



活性炭の表面には目では見えない小さいすき間が空いていて、そのすき間に色々なものを取り込む性質があります。

残留塩素と同様にトリハロメタンも活性炭に吸着されるため、除去することができます。ただし、活性炭の吸着量には限度があるため、市販の浄水器等で活性炭吸着装置のついたものをご使用になる場合は、適正な交換時期を守って使用して下さい。

③最も確実な方法


ここで知ってほしいのは、水道水は煮沸するだけでは絶対に安全とは言えないという事です。(トリハロメタンは塩素との反応で生成します)

そこで、水道水を煮沸する前に、塩素をはじめ水道水に含まれる全ての有害物質を取り除く必要があります。

そのために家庭で出来る一番確かな方法として浄水器でろ過する以外安全な方法は今のところないと思われます。

要するに、一番確実なのは、次の通りです。

活性炭付きの浄水器でろ過する→50分煮沸する。


まとめ


①化学物質の水質基準は成人を基準に定められたものなので、体の小さな子供に対しては十分でない場合があります。

②そのためには、化学物質を十分に除去してから子供に水を飲ませた方が安心です。

補足1 胎児に対して

胎児に対しては、今回検証しませんでした。

しかし、お腹の中にいる赤ちゃんは胎盤を通して酸素や栄養物質をお母さんから受け取ります。

さらに妊娠後期になるとお腹の中の赤ちゃんは1日に500mlの羊水を飲みます。赤ちゃんだけでなく、お母さんが摂取する水にも気配りが必要です。

補足2 水質基準は変わることがある



水質基準は変わることがあります。

新たな知見が得られれば、より厳しくなることもあります。

今取り上げてはいませんが、水質基準が強化された物質もあります。

近年では、ジクロロ酢酸やトリクロロ酢酸といった物質が水質基準が厳しくなっています。

ですので、現状の基準で絶対に大丈夫であるとは、だれも断定できないのです。


2018年6月11日月曜日

【必読】安全な水!日本も危ない!検証!クリプトスポリジウムに対する新たな考え方【2018年】

厚生労働省の資料に対して新しい考え方をしてみました。

日本の水道水は絶対に安全と言えるのか検証してみました。
キーワードは以下の3点です。

・クリプトスポリジウム
・川の濁度
・クリプトスポリジウムの除去率・感染率・影響影響度

キーワード1点目クリプトスポリジウムの概要


クリプトスポリジウムは宿主の胃や小腸の粘膜細胞内部に寄生したままでその一生を過ごす寄生性の原生動物(原虫)です。クリプトスポリジウムには数種ありますが、問題となるのは小型種のCryptosporidium parvumであり、多くの哺乳動物(ウシ,ヒツジ,ブタ,サル,イヌ,ネコ,ネズミ,ヤギなど)に感染することが確認されています。
クリプトスポリジウムは外界では4個の細長い虫体(スポロゾイト)が入った堅い殻で覆われたオーシストとして存在します。オーシストの大きさは4~5μmで、殻が厚いため消毒剤(特に塩素剤)に強い耐性があり、不活化されにくい構造になっています。感染力のあるオーシストが上に挙げた動物に摂取され、小腸に達すると、スポロゾイトはオーシストから離脱し、粘膜上皮細胞の微絨毛に侵入します。スポロゾイトが侵入した微絨毛は大きく膨化し、スポロゾイトはその中で複雑な生活環を経ながら無性生殖と有性生殖を行なって次々と新たな微絨毛に感染していき、その結果次々に新たなオーシストが形成されます。
クリプトスポリジウムによる感染症(クリプトスポリジウム症)は、オーシストに汚染された生水、生野菜などの飲食物の経口摂取によって起こります。おもな症状としては1日平均3リットルにも及ぶ激しい水様下痢と腹痛、吐き気などで、この症状は感染後3~6日の潜伏期間を経て現れ、2~12日間程度続きます。症状の発現と同時に糞便へのオーシストの排泄も始まります。
有効な治療薬はまだありませんが、免疫機能が正常な人は多くの場合2週間ぐらいで自然治癒します。しかし免疫機能の低下するエイズ患者や免疫抑制治療を受けている患者の感染では重症となり、激しい脱水により死亡する例も少なくないとされていて注意が必要です。
米国のボランティアによるオーシストの経口投与実験では、数十個を摂取することにより発症することが証明されています。また、海外の多くの研究で、小児はクリプトスポリジウムに感染しやすく、特に2歳以下の子どもに患者が多いと報告されていますが、年齢が進むと患者は減少します。
予防対策としては、国内では監視体制が強化されたため特殊な環境でしか感染する可能性はほとんどないものの海外旅行時には感染の可能性があることから、特に発展途上国への旅行中にはナマ水やナマ物などの摂取を避けることです。
クリプトスポリジウムの水道水を介した集団感染例はこれまで日本で数例あり、1994年神奈川県平塚市の雑居ビルの関係者461人が感染した例と、1996年埼玉県越生町の小学生ら町民8,812人が感染した事例があります。平塚の事例はいくつかの悪条件が重なった結果、汚水や雑排水が受水槽に混入したことが原因とされています。越生の事例では、町の水道原水及び給水栓水からクリプトスポリジウムの生活史の一部であるオーシストが検出されましたが、その原水を汚染した原因については特定できていません。
アメリカ及びイギリスでは、1983年から本症が問題となり、早くからサーベイランス対象として捉えられていたため、水系感染による集団発生についてよく調査されています。史上最大の事例としてはアメリカ・ウィスコンシン州ミルウォーキーの事件で1993年3月に160万人が暴露し、40.3万人(25.1%)が発症し、そのうち4,400人が入院し、数百名が死亡しました。
以上がクリプトスポリジウムの概要です。

ここで大事なことは、次の通りです。
・クリプトスポリジウムの大きさが小さいこと。4~5μm。μmはミリメートルの1000分の1の長さ。
・日本で水道水に添加しているレベルの塩素濃度ではほとんど効かないこと。
・有効な治療薬はまだないということ。
・エイズ患者や免疫抑制治療を受けている患者の感染では重症となり、激しい脱水により死亡する例も少なくないとされていることです。

そこで、水道では以下の対策を行うように厚生労働省から通知されています。
・ ろ過池等の出口の水の濁度を常に0.1 度以下に維持すること。そのため、原水水質の変化を浄水処理操作に即時に反映できるようにすること。なお、その際、
目視のみによって浄水処理の効果を判断せず、必ず十分に調整された濁度計を用いること。
・凝集用薬品の注入
原水が低濁度であっても急速砂ろ過池でろ過するのみではクリプトスポリジウ
ム等を含めコロイド・懸濁物質の十分な除去は期待できないので、必ず凝集剤を
用いて処理を行うこと。


ここで浄水処理について説明します。
○浄水場では、水から濁り成分(濁度成分)を除去するため、「凝集沈殿」および「砂ろ過」という処理を行っています。
○凝集沈殿処理: 川から取水した水に凝集剤という薬を投入し、浮遊している濁り成分を集め、大きな粒にして沈めます。
○砂ろ過処理: 凝集沈殿処理をした水のうち、上澄みのきれいな水を砂の層に通して、凝集沈殿処理でとりきれなかった細かい濁りを除去します。
○凝集沈殿処理を行う際、ポリ塩化アルミニウム(通称PAC:パック)という、高分子凝集剤を使用しています。PACがどのように作用して濁りを集めるかというと・・・
1.水の中の濁り成分は、通常マイナスの電気を帯びているため、互いに反発しあいながら水中に分散して漂っている。
2.そこへPACを投入すると、プラスの電気を帯びたPACが濁り成分の表面に付着し、濁り成分のマイナス電荷を打ち消して電気的に中和する。
3.電気的に中和された濁り成分は、反発する力がなくなり、互いに寄り集まりフロックというものができる。
4.沈殿池によりフロックを沈め、除去し、濁質をほぼ除いた水を次の砂ろ過池に送る。
○砂ろ過のしくみ
 砂ろ過を行う砂層は、1mm未満の砂と数mmから数cmの砂利が数十cm〜1m程度の厚さに敷き詰められた構造をしています。この砂層の上から下へ水を通すことにより、凝集沈殿でとりきれなかったこまかい濁りを除去します。
  ただし、除去しようとしている濁りの大きさに比べ、砂粒と砂粒の隙間はかなり大きいため、砂粒の隙間で濁りをこしとるのではなく、濁りが砂粒の表面にくっつくことにより除去されます。
上の説明を補足します。
厚生労働省の通知の中で「急速砂ろ過池でろ過するのみではクリプトスポリジウム等を含めコロイド・懸濁物質の十分な除去は期待できないので、必ず凝集剤を用いて処理を行うこと」の意味はなぜでしょう?
クリプトスポリジウムは大きさが4μm(=0.004mm)しかないのに対し、砂ろ過を行う砂層は、1mm未満の砂であることです。そのままだと、砂ろ過池をすり抜けてしまいます。
それを防ぐために、もともときれいな川の水であっても、すなわち濁度が小さな川の水であっても、凝集剤を用いてフロックという大きな塊にしてから処理を行う必要があるということです。

キーワード2点目川の濁度


濁度の定義
「濁度とは、水の濁りの程度を示すもので、土壌その他浮遊物質の混入、溶存物質の化学的変化などによるものであり、地表水においては、降水の状況などによって大幅な変動を示す。」
過去のデータですが、川の濁度の統計を調べたところ、
0.5度未満が5223地点中3621地点と最も多かったです。それにくらべ3度未満は156地点、5度未満は184地点でした。
このことから次のことが言えます。
【浄水場の水源の川の水(原水)の濁度は、ほとんどが0.5度未満】

キーワード3点目クリプトスポリジウムの除去率・感染率・影響影響度


(厚生労働省の資料から抜粋)
1. 米国EPAによる微生物許容感染リスクに基づく評価
 Haasらによれば、クリプトスポリジウムの用量-作用(cases/particle)に関する計算式は、次のとおり与えられる。
P(N) = 1 - exp ( - N / k ) ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・  ・ ・ ・ (1)
  N: 摂取オーシスト個数
  k: パラメータ(= 238.6)
Pn = 1 - ( 1 - P1 )n    ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ (2)
 Pn: 反復暴露による感染確率
  n: 反復回数
 P1: 単回暴露による感染確率
上記式によるとオーシスト1個を摂取した時の感染確率は(1)より
P(1) = 1 - exp ( - 1 / 238.6 ) = 0.0042
Haas CN et al., Accessing the risk posed by oocysts in drinking water. Journal of American Water Works Association 88(9):131-136,1996.
 米国EPAによれば、微生物許容感染リスク10-4/年以下を満足することを目標にしている。この目標を満たすための条件を一日の水道水の飲用量を1Lとして試算すると、 (2)式より、Pn = 1 - ( 1 - P1 )n ≦10-4(P1 ≒ 2.7×10-7)を満たすことが求められる。ここより(1)式からNを求めると、N≦6.51×10-5となり、6.51×10-5個/L以下,すなわち15.4t当り1個(100,000L当り,6.5個)と計算される(飲用量が2L/dayであれば,30tあたり1個)。


WHOの提起するReference Level of Acceptable Risk(参考許容値)による評価


 WHOはクリプトスポリジウムを含む微生物による汚染に対しては、原水の汚染状況の把握と汚染量を許容できる範囲(Reference Level of Acceptable Risk:参考許容値)にまで低減できる浄水処理工程の導入により対応するよう提言している。したがって、WHOの水質基準にクリプトスポリジウム等に関する項目は含まれない。
 疾病ごとの健康影響は多様で、比較に際しては共通の尺度が求められることから、WHOでは感染症に限らず全ての疾病による健康影響度を『Disable Adjusted Life Years(DALYs:損失余命)』で表現している。ちなみに、DALYsは疾病によって失われた寿命(Years of Life Lost:YLL)と障害を持って過ごす時間(Years of Life Lived with a Disability: YLD)の和で、以下の式で表される。
DALYs = YLL + YLD
 ところで、水道水中の臭素酸の摂取による腎細胞癌(Renal cell cancer)の発生を例にすると、本症は平均65歳で発生(平均余命19年)し、その死亡確率は60%である。本症から派生するあまり重要でない健康影響を捨象すると YLL=1×60%×19年=11.4年≒DALYs となる。人の寿命を80年とし、WHOの発がん物質(臭素酸)による癌の許容発生率10-5(1/100,000人)をDALYsで表すと、
10-5×11.4DALYs/80 = 1.4×10-6 DALYs
と計算される。
原水においては、汚染濃度把握のために概ね10Lの試料水中のオーシスト数(クリプトスポリジウム数)を測定している。試算によると、無処理ではWHOのReference Level of Acceptable Risk を大幅に上回るが、浄水処理で2log除去が保障されれば概ねWHOのReference Level of Acceptable Risk(1.4×10-6 DALYs)を満たすことが判る。

(参考)
仮に、原水10L中に1個のオーシストが存在するものとした場合、無処理水および浄水処理でオーシストを2 ~ 3log (99~99.9%)除去とした場合の感染リスクをDALYsで示すと次の値となる。
【ケース1:無処理の場合】
・浄水処理による除去率:無処理
・原水中のオーシスト濃度:1個/10Lの場合
・水道水中の濃度:10-1個/L
・飲用日量:1L/日
・暴露量/日:10-1個/日
・1オーシストによる感染確率:4×10-3
・1感染当たりの健康影響度:1.03×10-3DALYs(発症率71%を採用)
・1日当たりの感染率:4×10-4/日(1.5×10-1年)
・1人あたりの年間健康影響度:1.5×10-4DALYs

【ケース2:除去率2log=99%の場合】
・浄水処理による除去率:2log
・原水中のオーシスト濃度:1個/10Lの場合
・水道水中の濃度:10-3個/L
・飲用日量:1L/日
・暴露量/日:10-3個/日
・1オーシストによる感染確率:4×10-3
・1感染当たりの健康影響度:1.03×10-3DALYs(発症率71%を採用)
・1日当たりの感染率:4×10-6/日(1.5×10-3年)
・1人あたりの年間健康影響度:1.5×10-6DALYs

【ケース3:除去率3log=99.9%の場合】
・浄水処理による除去率:3log
・原水中のオーシスト濃度:1個/10Lの場合
・水道水中の濃度:10-4個/L
・飲用日量:1L/日
・暴露量/日:10-4個/日
・1オーシストによる感染確率:4×10-3
・1感染当たりの健康影響度:1.03×10-3DALYs(発症率71%を採用)
・1日当たりの感染率:4×10-7/日(1.5×10-4年)
・1人あたりの年間健康影響度:1.5×10-7DALYs

通常時におけるクリプトスポリジウム対策


 水道法第4条では、水道により供給される水は病原生物に汚染されたことを疑わせるような生物を含むものではないこととされている。仮に、米国EPAで用いている微生物許容感染リスクの考え方を用いて水質基準を設定するにしても、上記1のとおり、その値は極めて小さな値となり、きわめて多量(15t/30t)の試料水を用いて検出されないことを確認することが求められるところとなり、現実的ではない。したがって、水質基準の設定には馴染まないと判断される。
 一方、原水中に1個/10Lのオーシストが検出された場合、ろ過等の措置を行わない場合には、WHOのReference Level of Acceptable Risk を大幅に上回ることとなり、このような場合には、適切な浄水操作を行うことが必要と考えられる。したがって、水道法第22条に基づく措置として、消毒に加え、塩素耐性微生物に係る措置(原水の汚染状況に応じた適正なろ過操作を行うべきこと)を加える方向で検討すべきであると考える。
4.異常事態への対応
 これまでのクリプトスポリジウムの集団感染事例から学ぶものは、高濃度汚染が一過性、あるいは間欠的に発生する点である。このような異常事態を原虫そのものを対象にして常時連続監視することは非現実的である。原水濁度の急激な変化(上昇)などを指標として適正な取水管理により対応すべきものと考える。

以上が厚生労働省の参考資料でした。
・簡単に言うと。
凝集剤を加えて、2log(99%)の除去率さえ保てていれば安全ということです。
(原水濁度が1度の場合は、ろ過水濁度が0.01度未満で2logの除去率)


疑問点

ここで、疑問点があります。数字のからくりを説明したいと思います。
まず、大前提として、急速ろ過池のろ過水濁度は通常は0.005度くらいが限界だと思います。

【ケース1】
【クリプトスポリジウムが1個、原水濁度が10度】
2logの除去率を達成した場合のろ過水濁度:10度×(99%の除去率:0.01)=0.1度
つまり、ろ過水濁度は0.1度未満であれば、1人あたりの年間健康影響度:1.5×10-6DALYsは保てます。
この状態は問題ないです。
【ケース2】
【クリプトスポリジウムが1個、原水濁度が0.3度】
2logの除去率を達成した場合のろ過水濁度:0.3度×(99%の除去率:0.01)=0.003度
つまり、ろ過水濁度は0.003度未満でなければ、1人あたりの年間健康影響度:1.5×10-6DALYsは保てないのです。このろ過水濁度0.003度という数値を常時保つのは、かなり厳しいと思います。

【ケース3】
【クリプトスポリジウムが2個、原水濁度が0.3度】
2logの除去率を達成した場合のろ過水濁度:0.3度×(99%の除去率:0.01)=0.003度
計算式は、割愛しますが、この場合はクリプトスポリジウムが2個となりますので、1人あたりの年間健康影響度:3.0×10-6DALYsとなり、WHOのReference Level of Acceptable Risk(1.4×10-6 DALYs)を満たすことはできなくなります。(1.4×10-6 DALYsを超してしまいます)
すなわち、0.003度よりもさらに低いろ過水濁度が要求されます。
これは、現在の急速ろ過方式を行っている多くの浄水場ではほぼ無理な数値といえます。

また、厚生労働省の通知では、【原水のクリプトスポリジウム等を3ヶ月に1回以上、検査すること】となっております。
自治体にもよりますが、クリプトスポリジウムの検査は、それほど高頻度ではやっていないところもあります。
このことからもいつ汚染が発生しているかわからない状態であると思います。

(結論)
・厚生労働省の計算式は、原水濁度がある程度高い状態で達成可能な数値である可能性があった。
・統計資料によると、原水濁度は0.5度未満が多かった。
・原水濁度が0.3度の状態では、浄水処理上限界のある非現実的なリスク論の可能性があった。
・クリプトスポリジウムを毎日検査しているわけではないので、濁度の低い原水から作られた水道水には、クリプトスポリジウムが存在している可能性がみられた。

(参考までに)
自分はクリプトスポリジウム症と同じような症状になって、病院で「クリプトスポリジウムに感染したのではないですか」と医者に相談したところ、検査してもその頃には治っているよと断られました。


2018年5月23日水曜日

子供が危ない!トリハロメタン!水質基準以内でも危険!(ブロモホルムの場合)

ブロモホルムは浄水過程で、水中のフミン質等の有機物質と消毒剤の塩素が反応して生成されるトリハロメタンの構成物質であり、その生成量は原水中の臭素イオン濃度により大きく変化する。

水質基準値:0.09mg/L

毒性評価
ブロモホルムは変異原性の毒性があります。

※変異原性 変異原とは、生物の遺伝情報(DNAあるいは染色体)に変化をひき起こす作用を有する物質または物理的作用(放射線など)をいう。GHSの定義では、「変異原性物質とは、細胞の集団または生物体に突然変異を発生する頻度を増大させる物質」であり、「突然変異とは、細胞内の遺伝物質の量または構造における恒久的な変化」である。

先に結露から言いますと。

ブロモホルムの基準

・成人(体重50kg)の場合:0.09mg/L

・小児1歳(平均体重9kg)の場合:0.030mg/L

6歳(平均体重20kg)の場合 0.040mg/L

子供は成人より低い基準でなければ、安全とは言えない可能性があります。

という検証結果になりました。


これから、詳細と対策を説明したいと思います。

水質基準の算出方法
評価値の算出
評価値の算定に当たっては、WHO 等が飲料水の水質基準設定に当たって広く採用している方法を基本とし、食物、空気等他の暴露源からの寄与を考慮しつつ、生涯にわたる連続的な摂取をしても人の健康に影響が生じない水準を基として設定している。 具体的には、閾値があると考えられる物質については、基本的には
・1 日に飲用する水の量を2L
・人の平均体重を50kg(WHO では60kg)
・水道水由来の暴露割合として、TDI の10%(消毒副生成物は20%)を割り 当てとする条件の下で、対象物質の1 日暴露量がTDI を超えないように評価値を算出している。

それでは、実際にブロモホルムの算出を説明します。
評価値(ブロモホルム) NOAEL:25 mg/kg/day を週5 日曝露で補正し、不確実因子1000(個体差・種間差の因子:100、発癌性可能性と短期間試験による因子:10)を適用して、<strong>TDIは17.9 μg/kg/day と求められる。消毒副生成物であることより、TDI に対する寄与率を20%とし、体重50kg のヒトが1日L 飲むと仮定すると、評価値は0.09 mg/Lと求められる。
まず、TDIについては簡単に説明すると、
Tolerable Daily Intake(耐容一日摂取量):ヒトが摂取しても健康に影響がない、汚染物質の一日あたりの摂取量。
ブロモホルムの水質基準値の算出式=17.9×50/2×0.2=89.5μg/L=0.0895mg/L≒0.09mg/L

ここで、
① 17.9はブロモホルムのTDI
②50は50kgの人の体重(日本の水質基準は体重50kgをもとに算出される)
③2は1日に飲用する水の量:2L(日本の水質基準は2Lをもとに算出される)
④0.2はTDIに対する飲料水の寄与率:20%=0.2(ブロモホルムは消毒副生成物なので20%)

(参考) 単位μg(マイクログラム)はmgの1000分の1、mgはgの1000分の1 つまり、1000μg=1mg、1μg=0.001mg

以上で、ブロモホルムの水質基準値が0.09mg/Lと求まりました。


ここで、新たな見解として、大人以外の子供にもこの0.09mg/Lが安全なのか検証してみました。

なぜかというと、子供は体重が軽いため、ブロモホルムの悪影響を受けやすいと考えたからです。



参考にしたページはこちらです。

komidori-info.com



・小児1歳(平均体重9kg) 120~135ml×体重

・6歳(平均体重20kg)      90~100ml×体重




1 小児1歳(平均体重9kg)の場合



①体重9kg



②1日に飲用する水の量:120×9=1080 ml=1.080L




ブロモホルムの水質基準値の算出式=17.9×9/1.080×0.2=29.83μg/L=0.02983mg/L≒0.030mg/L


なんと、小児1歳(平均体重9kg)の場合では、0.030mg/L以上では変異原性の毒性の恐れがあるのです。



例えば、ブロモホルムの値が0.07mg/Lの場合には、成人では水質基準を満たしていても、それは成人(体重50kg)に対して満たしているのであって、小児1歳(平均体重9kg)の場合では、その悪影響が出る数値は0.030mg/L以下でなければならないので、変異原性の恐れがあるかもしれません。


2 6歳(平均体重20kg)の場合    



①体重20kg



②1日に飲用する水の量:90×20=1800 ml=1.8L



ブロモホルムの水質基準値の算出式=17.9×20/1.8×0.2=39.77μg/L=0.03977mg/L≒0.040mg/L



なんと、 6歳(平均体重20kg)の場合では、0.040mg/L以上で変異原性の恐れがあるのです。



例えば、ブロモホルムの値が0.07mg/Lの場合には、成人では水質基準を満たしていても、それは成人(体重50kg)に対して満たしているのであって、6歳(平均体重20kg)の場合では、その悪影響が出る数値は0.040mg/L以下でなければならないので、変異原性の恐れがあるかもしれません。


(中間まとめ)

ブロモホルムの基準

・成人(体重50kg)の場合:0.09mg/L

・小児1歳(平均体重9kg)の場合:0.030mg/L

6歳(平均体重20kg)の場合 0.040mg/L

子供はおとなより低い基準でなければ、安全とは言えない可能性があります。


★このように現在の日本の水道水質基準は、成人に対してのみ、許容される数値ではないかという結論になりました。



【対策】

以上のように成人よりも体の小さな子供では、水質基準以内であっても危険な場合があります。水質基準が人を基準に策定されたという背景がその原因です。

それでは、子供を守るためにどのようにすれば良いでしょうか?



対策方法

①沸とうさせる。



(確実な方法)

トリハロメタンは、煮沸すると最初の3~4倍に増加し、10分以上煮沸することで少しずつ減少し、50分でゼロになります。つまり、トリハロメタンの危険性から回避するには50分煮沸を続ける必要があるのです。



(簡便な方法)

(トリハロメタンはゼロになるかは保障できません)



沸とうさせると、 トリハロメタンは気化して水中から除去することができます。



このときに10分以上沸とうを続けてください。

トリハロメタンは、沸とうして5分程すると一時的に水中濃度上昇しますが、さらに沸とうを続けると蒸発するため、除去することが可能です。



5分程度で沸とうを止めてしまうと、逆にトリハロメタンが増加してしまうので注意が必要です。



電気ポットでは、沸とう操作を数回繰り返すことで除去することができます。



②活性炭にとおす



活性炭の表面には目では見えない小さいすき間が空いていて、そのすき間に色々なものを取り込む性質があります。



残留塩素と同様にトリハロメタンも活性炭に吸着されるため、除去することができます。ただし、活性炭の吸着量には限度があるため、市販の浄水器等で活性炭吸着装置のついたものをご使用になる場合は、適正な交換時期を守って使用して下さい。



③最も確実な方法

ここで知ってほしいのは、水道水は煮沸するだけでは絶対に安全とは言えないという事です。(トリハロメタンは塩素との反応で生成します)



そこで、水道水を煮沸する前に、塩素をはじめ水道水に含まれる全ての有害物質を取り除く必要があります。



そのために家庭で出来る一番確かな方法として浄水器でろ過する以外安全な方法は今のところないと思われます。



要するに、一番確実なのは、次の通りです。



活性炭付きの浄水器でろ過する→50分煮沸する。




まとめ

化学物質の水質基準は成人を基準に定められたものなので、体の小さな子供に対しては十分でない場合があります。


そのためには、化学物質を十分に除去してから子供に水を飲ませた方が安心です。

2018年4月25日水曜日

水質基準とペット、ハムスターの飼育に注意、四塩化炭素の場合

四塩化炭素


四塩化炭素の水質基準値:0.002mg/L

毒性評価
四塩化炭素はIARCによりGroup 2B(ヒトへの発がん性の可能性がある)に分類される。四塩化炭素の発がん性について研究動物での十分な証拠はあるが、ヒトでは不十分である(IARC, 1999)とされている。四塩化炭素はマウスとラットの肝細胞がんを引き起こすが、肝臓の腫瘍を誘発する用量は細胞毒性を誘発する用量より多い。この肝臓の腫瘍は非遺伝毒性メカニズムによって引き起こされると考えられ(WHO 1999)、TDI法によっての評価値を設定し得るとみなされた。
TDI算定の根拠となる研究は、前回Bruckner ら(1986) の研究を使用したが、現在までこの研究以外にTDI算定に使用することが適当である研究は報告されていない。従って、今回もBruckner ら(1986) の研究を使用することが適当であると判断した。
Bruckner ら(1986) の研究によると、ラットに1, 10, 33 mg/kg/dayで週5日、12週間経口投与した結果、肝毒性影響(血清酵素増加と組織病理学的)が、10 mg/kg以上の用量で観察された。1 mg/ kg/dayの用量では有害影響は観察されず、NOAELは1 mg/kg/dayと考えられる(Bruckner et al., 1986)。


水質基準の算出方法


評価値の算出
評価値の算定に当たっては、WHO 等が飲料水の水質基準設定に当たって広く採用している方法を基本とし、食物、空気等他の暴露源からの寄与を考慮しつつ、生涯にわたる連続的な摂取をしても人の健康に影響が生じない水準を基として設定している。
具体的には、閾値があると考えられる物質については、基本的には
・1 日に飲用する水の量を2L
・人の平均体重を50kg(WHO では60kg)
・水道水由来の暴露割合として、TDI の10%(消毒副生成物は20%)を割り
当てとする条件の下で、対象物質の1 日暴露量がTDI を超えないように評価値を算出している。

それでは、実際に四塩化炭素の算出を説明します。

評価値
週5日投与試験で得られたNOAEL:1 mg/kgを週7日投与に換算した0.71mg/kg/dayに、不確実因子1000(種間差と個体差:100、短期間試験による因子:10)を適用して、TDI:0.71 μg/kg/dayが得られた。なお、EHC (WHO 1999)ではさらに、大量単回暴露による不確実性因子:0.5を適用している。これはBruckner ら(1986) の研究で同時に行われている急性試験研究のことを指しているものと思われるが、NOAELは亜急性の大量投与を行わない実験から得られているので、採用するのは適当でないと考えられた。
評価値はTDIへの飲料水の寄与率を10%とし、体重50kgの人が1日2L飲むと仮定することにより、0.002mg/L(≒1.78 μg/L)と算定される。

まず、TDIについては簡単に説明すると、
Tolerable Daily Intake(耐容一日摂取量):ヒトが摂取しても健康に影響がない、汚染物質の一日あたりの摂取量。


四塩化炭素の水質基準値の算出式=0.71×50/2×0.11.78μg/L=0.00178mg/L0.002mg/L

ここで、
  1. 0.71は四塩化炭素のTDI
  2. 50は50kgの人の体重(日本の水質基準は体重50kgをもとに算出される)
  3. 2は1日に飲用する水の量:2L(日本の水質基準は2Lをもとに算出される)
  4. 0.1はTDIに対する飲料水の寄与率:10%=0.1

(参考)
単位μg(マイクログラム)はmgの1000分の1、mgはgの1000分の1
つまり、1000μg=1mg、1μg=0.001mg


以上で、四塩化炭素の水質基準値が0.002mg/Lと求まりました。


新たな見解


ここで、新たな見解として、人以外の動物にこの0.002mg/Lが妥当なのか検証してみました。なぜかというと、ペットも家族の一員であると私は考えているからです。


1 ジャンガリアンハムスターの場合

①体重40gの場合=0.04kg
※オスの適正体重は35gから45gで、メスは30gから40gです。
②1日に飲用する水の量:10mL=0.01L

四塩化炭素の水質基準値の算出式=0.71×0.04/0.01×0.1=0.284μg/L=0.000284mg/L

なんと、ジャンガリアンハムスターの場合では、0.000284mg/L以上では毒性の恐れがあるのです。

例えば、四塩化炭素の値が0.001mg/Lの場合には、水質基準を満たしていても、それは人に対して満たしているのであって、ジャンガリアンハムスターの場合では、0.000284mg/L以上なので毒性の恐れがあるのです。


2 トイプードルの場合

①体重:3kgの場合
②1日に飲用する水の量:およそ300mL=0.3L
四塩化炭素の水質基準値の算出式=0.71×3/0.3×0.1=0.71μg/L=0.00071mg/L

なんと、トイプードルの場合では、0.00071mg/L以上では毒性の恐れがあるのです。

3 アメリカンショートヘアの場合

①体重:4kgの場合
②1日に飲用する水の量:およそ214mL=0.214L
四塩化炭素の水質基準値の算出式=0.71×4/0.214×0.1=1.32μg/L=0.00132mg/L

なんと、アメリカンショートヘアの場合では、0.00132mg/L以上では毒性の恐れがあるのです。


【中間まとめ】

四塩化炭素の水質基準値=0.002mg/L
・ジャンガリアンハムスターの場合:0.000284mg/L
・トイプードルの場合:0.00071mg/L
・アメリカンショートヘアの場合:0.00132mg/Lとなり、人では問題ない基準でもペットは危険な値になることがわかりました。
特に、ジャンガリアンハムスターでは、0.000284mg/Lなので水質基準の0.002mg/Lのおよそ7倍も低い四塩化炭素の濃度でないと、毒性の恐れがあるのです。


【対策】

以上のように人よりも体の小さなペットでは、水質基準以内であっても危険な場合があります。水質基準が人を基準に策定されたという背景がその原因です。しかし、ペットも家族の一員です。
それでは、ペットを守るためにどのようにすれば良いでしょうか?



対策方法

トリハロメタンのように沸とうさせると減少できるという報告はまだありません。活性炭を通すことにより除去可能ですが、どの程度まで除去できるのかメーカーによっても違いますので安心できません。
そこで、市販のミネラルウォーターを飲ませてあげることが一番安全な方法です。
ただし、ミネラルウォーターも硬度の低いもの(軟水)を飲ませてあげることが重要です。この点を注意してください。

(参考)一般的には、硬度0~100mg/Lを軟水、101~300mg/Lを中硬水、301mgL以上を硬水に分けられます。


外国の水は硬水が多いですので、絶対にあげないで下さい。
エビアン:304mg/L
コントレックス:1468mg/L
ペリエ:400 mg/L

外国の水はウランが含まれていることからも危険です。
日本に輸入されている銘柄を見てみると、エビアンもコントレックスも基準値以下だが、ペリエは 4.8 μg/L で危険なウラン濃度を示しています。


【ペットには軟水がいい理由とは?】
その理由の一つが、「尿路結石症」の予防である。尿路結石症とは、腎臓や膀胱、尿管、尿道など、尿を作って排出する器官のなかで特定の物質が結晶化してしまう病気のこと。結晶化した物質、つまり「結石」は尿管を刺激し、排尿時に痛みを感じたり、血尿が出てきたりなどの症状が出る。さらに、結石が大きくなると尿管を塞いでしまい、膀胱に尿がたまり急性腎不全を引き起こすこともあるのだ。人間の場合は、男性に多く、日本人男性の11人に1人程度が尿路結石症を患うといわれているが、実は犬や猫もかかりやすいのだ。

 尿路結石症の大きな特徴がその激痛だ。人間の場合でも同様で「痛みの王様」と呼ばれることもあるほどの痛みを伴うという。しかも、慢性的に結石症となるケースも多く、かなりつらい病気だといえそう。人間であれば、痛みを訴えることもできるが、ペットの場合はそうもいかない。飼い主が気づかないうちに重症化していたというケースも多いようだ。

 尿路結石症の原因の一つとされているのが、ミネラルの過剰摂取だ。つまり、ペット専用飲料水の多くがミネラル含有量の少ない軟水や純水であるというのは、尿路結石症を予防するためでもある。


まとめ

化学物質の水質基準は人を基準に定められたものなので、ペットなど体の小さな動物に対しては十分でない場合があります。
そのためには、化学物質を十分に除去してペットに与える工夫が必要です。


水質基準とペット、ハムスターの飼育に注意、ジクロロメタンの場合

ジクロロメタン


ジクロロメタンの用途 
殺虫剤、塗料、ニス、塗料剥離剤、食品加工中の脱脂及び洗浄剤として使用される。


水質基準値:0.02mg/L

毒性

★発がん性がある。

毒性評価
平成4年の専門委員会及びWHO(1996)では以下のように評価されている。
ジクロロメタンは、マウスの吸入暴露で肺と肝臓に明らかな発がん性を示すが、ラット・マウスを使用した飲水投与試験では肝腫瘍に関して示唆的な結果しか得られていない。in vitro系の遺伝毒性試験では陽性を示す結果もあるが、in vivo 系では明確な陽性結果は得られていない。IARC では、ジクロロメタンをGroup2B(ヒトで発がんの可能性あり)に分類している(IARC, 1999)。
ラットを用いた2年間の飲水投与試験(Serota et al.,1986)における肝腫瘍の増加(施設背景データでは正常範囲内であるが対照に比べ肝腫瘍が増加したこと)を根拠に、NOAEL は6mg/kg/day とされた。TDI は、NOAEL:6mg/kg/day に不確実係数1000(種差及び個体差に100、吸入暴露による発がん性を考慮して10)を適用して、6μg/kg/day と算定された。


水質基準の算出方法

評価値の算出
評価値の算定に当たっては、WHO 等が飲料水の水質基準設定に当たって広く採用している方法を基本とし、食物、空気等他の暴露源からの寄与を考慮しつつ、生涯にわたる連続的な摂取をしても人の健康に影響が生じない水準を基として設定している。
具体的には、閾値があると考えられる物質については、基本的には
・1 日に飲用する水の量を2L
・人の平均体重を50kg(WHO では60kg)
・水道水由来の暴露割合として、TDI の10%(消毒副生成物は20%)を割り
当てとする条件の下で、対象物質の1 日暴露量がTDI を超えないように評価値を算出している。

それでは、実際にジクロロメタンの算出を説明します。

評価値
TDI6μg/kg/day に対する飲料水の寄与率を10%とし、体重50kg のヒ
トが1日2L 飲むと仮定して求められた評価値:0.02mg/L を維持することが適切である。

まず、TDIについては簡単に説明すると、
Tolerable Daily Intake(耐容一日摂取量):ヒトが摂取しても健康に影響がない、汚染物質の一日あたりの摂取量。


ジクロロメタンの水質基準値の算出式=6×50/2×0.1=15μg/L=0.015mg/L≒0.02mg/L

ここで、
①6はジクロロメタンのTDI
②50は50kgの人の体重(日本の水質基準は体重50kgをもとに算出される)
③2は1日に飲用する水の量:2L(日本の水質基準は2Lをもとに算出される)
④0.1はTDIに対する飲料水の寄与率:10%=0.1

(参考)
単位μg(マイクログラム)はmgの1000分の1、mgはgの1000分の1
つまり、1000μg=1mg、1μg=0.001mg


以上で、ジクロロメタンの水質基準値が0.02mg/Lと求まりました。


新たな見解


ここで、新たな見解として、人以外の動物にこの0.02mg/Lが妥当なのか検証してみました。なぜかというと、ペットも家族の一員であると私は考えているからです。


1 ジャンガリアンハムスターの場合

①体重40gの場合=0.04kg
※オスの適正体重は35gから45gで、メスは30gから40gです。
②1日に飲用する水の量:10mL=0.01L

ジクロロメタンの水質基準値の算出式=6×0.04/0.01×0.1=2.4μg/L=0.0024mg/L

なんと、ジャンガリアンハムスターの場合では、0.0024mg/L以上では発がん性の恐れがあるのです。

例えば、ジクロロメタンの値が0.01mg/Lの場合には、水質基準を満たしていても、それは人に対して満たしているのであって、ジャンガリアンハムスターの場合では、0.0024mg/L以上なので毒性の恐れがあるのです。


2 トイプードルの場合

①体重:3kgの場合
②1日に飲用する水の量:およそ300mL=0.3L
ジクロロメタンの水質基準値の算出式=6×3/0.3×0.1=6.0μg/L=0.0060mg/L

なんと、トイプードルの場合では、0.0060mg/L以上では発がん性の恐れがあるのです。

3 アメリカンショートヘアの場合

①体重:4kgの場合
②1日に飲用する水の量:およそ214mL=0.214L
ジクロロメタンの水質基準値の算出式=6×4/0.214×0.1=11.2μg/L=0.0112mg/L

なんと、アメリカンショートヘアの場合では、0.0112mg/L以上では発がん性の恐れがあるのです。


中間まとめ】


ジクロロメタンの水質基準値=0.02mg/L
・ジャンガリアンハムスターの場合:0.0024mg/L
・トイプードルの場合:0.0060mg/L
・アメリカンショートヘアの場合:0.0112mg/Lとなり、人では問題ない基準でもペットは危険な値になることがわかりました。
特に、ジャンガリアンハムスターでは、0.0024mg/Lなので水質基準の0.02mg/Lのおよそ8倍も低いジクロロメタンの濃度でないと、発がん性の恐れがあるのです。

【対策】

以上のように人よりも体の小さなペットでは、水質基準以内であっても危険な場合があります。水質基準が人を基準に策定されたという背景がその原因です。しかし、ペットも家族の一員です。
それでは、ペットを守るためにどのようにすれば良いでしょうか?



対策方法

トリハロメタンのように沸とうさせると減少できるという報告はまだありません。活性炭を通すことにより除去可能ですが、どの程度まで除去できるのかメーカーによっても違いますので安心できません。
そこで、市販のミネラルウォーターを飲ませてあげることが一番安全な方法です。
ただし、ミネラルウォーターも硬度の低いもの(軟水)を飲ませてあげることが重要です。この点を注意してください。

(参考)一般的には、硬度0~100mg/Lを軟水、101~300mg/Lを中硬水、301mgL以上を硬水に分けられます。


外国の水は硬水が多いですので、絶対にあげないで下さい。
エビアン:304mg/L
コントレックス:1468mg/L
ペリエ:400 mg/L

外国の水はウランが含まれていることからも危険です。
日本に輸入されている銘柄を見てみると、エビアンもコントレックスも基準値以下だが、ペリエは 4.8 μg/L で危険なウラン濃度を示しています。


【ペットには軟水がいい理由とは?】
その理由の一つが、「尿路結石症」の予防である。尿路結石症とは、腎臓や膀胱、尿管、尿道など、尿を作って排出する器官のなかで特定の物質が結晶化してしまう病気のこと。結晶化した物質、つまり「結石」は尿管を刺激し、排尿時に痛みを感じたり、血尿が出てきたりなどの症状が出る。さらに、結石が大きくなると尿管を塞いでしまい、膀胱に尿がたまり急性腎不全を引き起こすこともあるのだ。人間の場合は、男性に多く、日本人男性の11人に1人程度が尿路結石症を患うといわれているが、実は犬や猫もかかりやすいのだ。

 尿路結石症の大きな特徴がその激痛だ。人間の場合でも同様で「痛みの王様」と呼ばれることもあるほどの痛みを伴うという。しかも、慢性的に結石症となるケースも多く、かなりつらい病気だといえそう。人間であれば、痛みを訴えることもできるが、ペットの場合はそうもいかない。飼い主が気づかないうちに重症化していたというケースも多いようだ。

 尿路結石症の原因の一つとされているのが、ミネラルの過剰摂取だ。つまり、ペット専用飲料水の多くがミネラル含有量の少ない軟水や純水であるというのは、尿路結石症を予防するためでもある。


まとめ
化学物質の水質基準は人を基準に定められたものなので、ペットなど体の小さな動物に対しては十分でない場合があります。
そのためには、化学物質を十分に除去してペットに与える工夫が必要です。

水道水から黒い異物!原因は水道の塩素!求められる追加塩素注入

【原因】


・黒い異物の原因をひき起こしているのは水道水中の残留塩素です。

・黒い物質は、エチレンプロピレンゴム(EPDM)です。劣化したゴムからはゴムに配合されているカーボンが流出する黒粉現象や、また硬化劣化に伴うヒビの発生が水漏れの原因となっています。

・水道の止水栓、止め弁、蛇口ゴムパッキンの多くは、EPDM と呼ばれている種類のゴムで作られています。EPDM は準汎用ゴムとして安価でありながら、耐熱性、耐水性、耐薬品性に優れるため、多くのゴム部品として使用されています。


【対策】


・対策は、劣化したEPDMを新しいものに変えることが現実的です。
 
・耐塩素水性EPDMの開発がされています。今後、社団法人日本水道協会の規格に適合するようになれば実用化されると思います。


【原因が残留塩素であるのはなぜか?】
上水に利用される水には消毒のために塩素が添加され、その濃度は水道法により、水道の末端で塩素濃度が0.1mg/L 以上と規定されています。

・水道法
日本では、水道水の消毒は水道法第22条に基づく水道法施行規則(厚生労働省令)第17条3号により「給水栓(俗に言う蛇口)における水が、遊離残留塩素を0.1mg/L(結合残留塩素の場合は0.4mg/L)以上保持するように塩素消毒をすること。ただし、供給する水が病原生物に著しく汚染される恐れがある場合、又は病原生物に汚染されたことを疑わせるような生物もしくは物質を多量に含む恐れのある場合の給水栓における水の遊離残留塩素は0.2mg/L(結合残留塩素の場合は、1.5mg/L)以上とする」と規定されており、飲料水としての水を確保するようになっています。


・水道の末端で塩素濃度が0.1mg/L 以上と規定されているということは・・

★残留塩素は時間とともに減少します。

★時間のかかる末端で0.1mg/L以上確保することとなっている裏側には、水を作っている浄水場近隣ではかなり残留塩素が高いこととなっています。

★この残留塩素が高い地域では、当然黒い異物が出やすいといえます。


・配水過程の途中で塩素を追加する分散型の塩素注入(追加塩素注入)は、この問題を解決する有効な手法です。


残念ながら、金銭面や設備の確保・技術的に問題がないかなど多くの問題点があり、全国的にはあまり進んでないのが現状です。


・追加塩素注入が全国的に導入されれば、黒い異物も少なくなるのではないかと思います。


【詳しい説明】


EPDMと水道水残留塩素

ここ最近になってEPDM製のパッキンが短期間で劣化するといったことが多発しているようです。多いのはEPDMパッキンの軟化劣化で表面から黒い粉が流出する現象です。一部かなりの高温化で使用した場合は硬化劣化も見られます。
これは、近年の環境悪化とともに水質も悪化してきたためにとった対策の結果、水道水中の残留塩素濃度が増加したことがあげられます。

さらに生活の質の向上によって温水を使用する機会が多く、この残留塩素と高温状態の相乗効果によって劣化が多発するようになってきています。これらは、EPDMの第3成分のジエン系モノマーが塩素のアタックを受けやすいことやEPDMパッキンによく使用されている補強剤のカーボンブラックが残留塩素を吸着しやすいのと水分を吸着しやすいことが関係しています。


・エチレンプロピレンゴムと水道水残留塩素対策

現状ではまだまだ多くのEPDMパッキンを水道水や食品関連プラントなどに使用していますが、今後の対策として考えられるのは以下の通りです。

・パッキンの材質にEPDMを使用しない。
これが一番の早道ですが、適当な対応材を検討しなくてはなりません。シリコーンゴムやふっ素ゴムにも多少の問題があります。EPDMをやめてEPMに切り替える。あるいは、シール性は落ちますが樹脂のテフロン製のパッキンに切り替えるなどが考えられます。

・カーボンブラックを使用しない。
シリカなどに切り替える。ただし強度の低下には注意が必要です。

・パッキンを使用しない。
根本的にシールする部分をなくすることを検討する。なかなか難しい問題です。